let's go ワイルドパラダイス
「行くぞ」
「…あ」
グイッと手を引かれ、踏み入れた食堂。
怖さと緊張で、まともに顔が上げられずに歩くモモ。
「よぉレオ…その子が転入生かよ」
「おお、電子レンジか」
「てめっ、電子はいらねぇっていつも言ってんだろーが!」
ギャハハって笑うレオくんの声が、凄く楽しそうで、わたしは俯かせた顔を少し上げた。
(わっ…真っ赤!)
レオくんにレンジと呼ばれた男の子。
せーたかーい!!
190センチはありますか?
真っ赤な髪をツンツンに立たせ、ピアスが山ほどついてる。
凄い…痛くないのかな?
じっと見つめていたら、レンジくんは腰をかがめてわたしに目線をあわせた。
「オレ"鷲尾 レンジ"よろしくね!チビッコちゃん♪しっかし可愛いねぇ…俺とデートしない?」
ニャハッと笑ったレンジくんが、目の前から消えた?!