Red String〜赤い糸〜
その時、携帯が鳴った。



『あっ、ごめんあたし!ちょっ
と外すね』

そう言って一旦店を出た。



電話の相手は病院。

これから急患が来るという。
こんなのは珍しくもない
呼び出し



30分以内に来いって…



―急がなきゃ!―



みんなに事情を話し、店を再び
出た。



急いでる時に限って、タクシー
は捕まらない。



―あぁーもう!あと20分しか
ないじゃん―




『なぁ、急いでんだろ?乗れよ』



光星?



『でっでも、アルコール入っ
て…』


『ねーよ!俺、今日はすぐ帰る
つもりだったし。つーか早く
乗れよ!』


『あっ、うん!』

言われるままに光星の運転する
バイクにまたがった。
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