Red String〜赤い糸〜
マンションに戻ってきたあたし


とにかく落ち着こう…


こんな時は、赤ちゃんの写真
を見る。


日に日に成長しているのが
わかるから安心できる。



その時、インターホンが鳴った




ドアを開けると、そこには…




『光星…。』


光星はいきなり抱きついてきた



『ごめん…全部嘘だった。
病院でさ、俺の子じゃない
ってよ。百合子も薄情した』



『なっ何のこと?』

あたしは知らないふりをした。



『だから、今まで散々俺の子
って言ってたけど、生まれて
きたら違った…』


『………。』



光星は今、どんな思いでいる?



『実は、俺ももしかしたらと
思って、結婚してなかった
んだ!もし生まれてきて
その子が本当に俺の子だっ
たら、認知…』




バチン!!




静かな部屋に鈍い音が響いた。

あたしは光星をぶっていた。



『なんでそんなこと言うの?
一緒にいて何とも思って
なかったの?結婚してない
とか…生まれてきてみて
とか…子供の命はゲームと
違う!!』
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