“運命の赤い糸”
あたしたちは泣きながらも、近くのファーストフード店に入った。
トモヤがいなかったら、あたしたちはずっと泣き続けることしかできなかったかもしれない。
抱き合って泣くあたしたちに、トモヤはここに入ることを促した。
座って冷静になろうという提案だった。
あたしたちは飲み物だけを頼んで、1番奥の席に座った。
「ミユキ、大丈夫?」
「うん…なんとか」
ミユキはミルクティーを一口飲むと、落ち着きを取り戻したように、目に残る涙を拭った。
「あたしさ、まだ入学して1ヶ月しか経ってないけど、本当にテルのこと好きだったんだ。
テルの言葉1つ1つが、すごい嬉しかった」
そう話すミユキの顔は、真剣そのものだった。