“運命の赤い糸”

全てが嫌になっていた。

つらいことから解放されたかった。

あたしもう‥戦えない。


『ナ…オ…？　何言ってんだよ…』


動揺を隠しきれないヒロキの声が聞こえた。

それでもあたしは言葉を続けた。


「あたしもう無理だよ…このままだとボロボロになるっ…」

『ナオ…？　ボロボロになるって…？
何言ってんのか分かんねーんだけど…』


何も知らないヒロキが、戸惑いながら言った。

あたしはひたすら泣き続けた。


「ヒロキ…ごめんね……ごめん…」

『ごめんじゃなくて、ちゃんと説明してよ…なぁ、ナオ…』


弱々しいヒロキの声が聞こえた。

あたしは泣きながらもサクラからの嫌がらせについて全部話した。

話し終えても、あたしの考えは変わらなかった。