“運命の赤い糸”
サクラの考え方に、俺は恐ろしくなった。

自分の彼氏を“オモチャ”と思い

幸せになるのが許せないと

遠くに飛ばした。


普通の人間の考え方じゃない。


「それなのに、いつの間にか安達ナオと付き合ってる。ありえない、ありえないわ。だから安達ナオをいじめたのよ」


眉間にしわを寄せながら言うサクラ。

だからナオをいじめた?

ヒロキが幸せにならないために?

そんな理由でナオを‥‥


俺の怒りは抑えきれないぐらいに膨れ上がっていた。

ヒロキの幸せを奪ってナオまで傷付けて。

こいつの神経疑う。

同じ人間なのに、なんでここまでできるんだよ。


その時、1つの足音が俺たちに近付いた。

足音の方を見ると、そこには思いがけない人物がいた。




< 129 / 201 >

この作品をシェア

pagetop