“運命の赤い糸”

トモヤの言葉に、下を向いていたミユキは顔をあげた。

今のミユキには、救いの言葉。


「テルと彼女は、中学２年の時から付き合ってるんだけど、彼女少しわがままなとこあって…
テルは嫌になってるらしい」


トモヤの話を聞いたミユキの顔に、少しずつ笑顔が戻ってきた。

不謹慎だけど、自分の好きな人と彼女が上手くいってないって聞いたら、誰だって嬉しくなるよね。


「それとな…俺の勘なんだけど、テルはミユキに惹かれてる気がするんだよな」


微笑みながら言うトモヤ。

その言葉に、ミユキの笑顔は完全に戻った。

ミユキの笑顔を見てると、あたしもつられて笑顔になる。


「だけど彼女はテルのことまだ好きだろうから、なかなか別れそうにないけどな」


トモヤはそう言ったけど、ミユキの嬉しそうな顔が見れたから良かった。

それにあたしは、ミユキとテルがくっつくのは、時間の問題だと思う。