“運命の赤い糸”
「ナオ。あたしなら大丈夫だよ」
あたしを振り返りながら言うミユキ。
どうやらバレていたらしい。
それでもあたしは2人について学校へと向かった。
学校へ向かう途中、前から数人の男子生徒が歩いてきていた。
どうやらうちの学校の生徒らしい。
「あれ? トモヤじゃん。
女2人もつれて何してんだよ」
その中の1人が、トモヤを見つけるとからかうように話しかけた。
トモヤの友達かな?
暗くて顔がよく分からない。
「言っとくけど、ただの友達だからな!」
大声で否定するトモヤ。
あたしは集団の1番後ろにいる男の子に目を向けた。
他の男子生徒と違って、落ち着いていて真面目そうな人。
暗くてよく分からなかったけど、かっこ良かった気がする。