“運命の赤い糸”
病院に来る途中に、きれいな外観の花屋があった。


俺は目を引かれ、店内に入った。

そこには、たくさんの花が並べられていた。


「どのような花をお探しですか?」


花を見渡す俺に、店員が声をかけた。


「いや、あの‥‥」


俺は戸惑いながら言葉を濁した。

店員はまっすぐに俺を見つめている。


その時、俺の視界に1つの花が映った。


「あの花下さい!」

「かしこまりました」


店員は俺の指差した花を数本手に取った。




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