“運命の赤い糸”
俺は病院までの道のりを、跳ねるようにして歩いた。

ひまわりの花が、俺の願いを叶えてくれるような、そんな気がしたから。


病室のドアを開けると、ナオの両親が椅子に座っていた。

俺に気付いて振り返る。


「ヒロキ君。来てくれてありがとう」

「いえ」


俺は笑顔で返した。

昨日までの暗い俺はいない。


ひまわりに全てを託した俺の心は、晴れやかなものだった。




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