“運命の赤い糸”
「これ、ナオに」


そう言って、俺はナオの両親の前にひまわりの花束を差し出した。


「あら、きれいなひまわりね。ありがとう」


微笑みながらナオの母親が言った。

俺は照れくさくなって、恥ずかしそうに笑った。


「ナオに渡してあげてやって。私たちは外に出てるから」


ナオの両親は、病室の外に出て行った。

俺はそばにある椅子に腰掛けた。


「ナオ。ひまわりだよ」


ナオの枕元に花束を置いた。




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