“運命の赤い糸”
その時、病室のドアが開いた。

俺が振り返ると、そこにはナオの友達のミユキが立っていた。


「ヒロキ君?」

「たしか‥ミユキちゃん、だっけ?」


俺が問いかけると、ミユキは小さく頷いた。


「ナオのこと‥トモヤから聞いた」

「そっか」

「ナオ‥どう?」


心配そうな顔でミユキは問いかけた。

俺は目線をナオに戻す。

そして、ゆっくりと口を開いた。


「体に異常はない。けど‥意識が戻らない」


俺が言ったあと、ミユキは微かな声で「そっか」と呟いた。




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