“運命の赤い糸”
「ひまわり、花瓶に飾らなきゃね」

「お願いしてもいいか?」

「うん」


ミユキは枕元のひまわりと、近くにあった花瓶を持って、病室を出た。

戻ってきたミユキの手には、花瓶の中にあるきれいなきれいなひまわり。

花束についていたリボンも、花瓶にくくりつけられていた。


ミユキはそれを台の上に置いた。


「きれいだね」

「そうだな」


俺とミユキは、ひまわりを見ながら微笑んだ。

まるで、ナオが笑ってるようなそんなひまわりは、太陽に向かってピンと背筋を伸ばしていた。




< 173 / 201 >

この作品をシェア

pagetop