“運命の赤い糸”
その時、ミユキに頬を両方から思い切り押さえられた。


「バカ!」

「ミユキ‥ちゃん‥?」


顔をあげると、ミユキは怒った表情で俺を見ていた。


「ヒロキ君のせいじゃないよ!ヒロキ君のせいなんかじゃない!」

「ミユキちゃん‥」


目に涙をいっぱいためて、ミユキは大声をあげた。

俺はびっくりして、じっとミユキを見つめていた。


「誰もヒロキ君が悪いなんて思ってないよ。あたしもトモヤもナオの両親も、もちろんナオ本人も。ヒロキ君のせいだなんて思ってない」




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