“運命の赤い糸”
ミユキは悔しそうに涙を拭った。


「誰もヒロキ君を責めないから。だからそんな風に思わないで‥」


ミユキは流れる涙を必死に拭った。

ナオの両親も、俺を責めないと言ってくれた。

こうやってミユキも、俺のせいじゃないって言ってくれてる。


俺はなんてバカな考えをしていたんだろう。


このままナオが目を覚まさなかったら、俺は一生罪を背負って生きていくつもりだった。

大袈裟かもしれないけど、それぐらいの覚悟は必要だと思っていた。


でも、それは間違ってたんだ。

俺が苦しむことを、ナオは望んでいない。

トモヤもミユキも、ナオの両親だって、そんなこと望んでなんかいない。




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