“運命の赤い糸”
けれど、

ナオはなかなか目を覚まさなかった。


ナオの意識がなくなってから6日が経った。

医師からは、

“一週間経っても意識が戻らなければ、覚悟して下さい”

そう言われていた。


明日で一週間になる。


「今夜が‥‥峠になると思います」


病室に入ってきた医師は、そう告げた。

今夜、目を覚まさなかったら‥ナオは‥


考えたくなかった。

ナオが俺の前からいなくなるなんて、

想像なんてできない。


今の俺は‥ナオが全てなんだ。




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