“運命の赤い糸”
俺はハッとなって急いでナオを見た。


ナオは相変わらず、同じ寝顔でそこにいた。


奇跡は‥‥起こらなかったんだ。

ナオが目を覚ますことはなかった。


俺は堪えきれなくて、涙を流した。

ナオはまだ生きているのに、もう助からないような、そんな気がしていた。


俺の泣く声で、トモヤとミユキとサクラが目を覚ました。

3人はナオを見た。

そして、俺と同じように涙を流した。

誰もが絶望感を感じていた。


病室に戻ってきたナオの両親の目も赤く、泣いたということが分かった。

俺たちは、ナオにもう会えないと、そう思っていた。




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