“運命の赤い糸”
けれど、ナオの両親は決して、首を縦には振らなかった。


“ナオはまだ生きてます。ナオを信じたいんです”


ナオの両親は医師にそう言った。


その言葉を聞いた俺は、嬉しくなった。

みんなまだ、諦めてないんだ。

ナオは目を覚ますって、信じてるんだ。


それから一週間。

ナオはまだ人工呼吸器に助けられながら生きている。

意識は戻らないけれど、こうやって生きてるんだ。




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