“運命の赤い糸”
あたしの顔を見て笑うヒロキ。
赤く染まったままの頬。
ドキドキと波打つ鼓動。
あたしもしかして…
ヒロキのこと好き?
予鈴が鳴って、ヒロキは教室に戻って行った。
「じゃあまたな、ナオ」
そう言ってあたしの頭を撫でた。
あたしの胸は高鳴ったまま、落ち着きを取り戻さない。
ヒロキのことを考える度、胸が締め付けられるような感覚に陥る。
頭の中はヒロキでいっぱいになって、鼓動は速くなる。
何より、触れたくてたまらなくなる。
あたし、ヒロキのことが好きなんだ。