“運命の赤い糸”
入学して1ヶ月。
あたしはミユキの家に泊まりにきていた。
お互い携帯をつつきながら、最近あったことについて笑いながら話していた。
「ねぇ、誰とメールしてんの?」
さっきから携帯をつつく手を止めないミユキに向かって、あたしは問いかけた。
「トモヤ! 3組の」
「トモヤ…? 知らないなぁー」
「ナツミに紹介してもらったんだけど、トモヤすごい優しいの!
相談にものってくれるし」
その時ミユキには好きな人がいて、その人と同じ中学だったトモヤに相談していたらしい。
あたしは入学してたくさん友達ができたけど、まだ男の子とはあまり話したことがなかった。
あたしはそのトモヤという男の子に、興味を持った。