“運命の赤い糸”
「最近ヒロキにつきまとってんの、あんたでしょ?」
「は?」
この人、ヒロキの彼女だ。
初めて見る彼女に、あたしはショックを受けた。
ヒロキの彼女は、
ストレートなきれいな髪に、整った顔、スラッと細い体。
女としてうらやましいぐらい、きれいな人だった。
サクラって名前がよく似合う。
見た目だけ見ると、ヒロキが惚れるのも分かる。
「ヒロキはあたしの彼氏なの。余計なちょっかい出さないでくれる?」
きれいな見た目に比べて、性格は悪いらしい。