“運命の赤い糸”
「彼女は…?」
「ああ…サクラ?
次体育らしいから来てねーよ」
サクラ…
名前呼んでるところ初めて聞いた。
あたしは落ち込み始めた。
「彼女の時間割、やけに詳しいじゃ~ん!」
気分とは裏腹に、明るく接した。
ヒロキに変な思いさせたくない。
「朝言ってたからさ。3時間目体育だから会えな~いって。
別に毎時間毎時間会いにこなくてもいいのにな!」
そう言いながら嬉しそうなヒロキ。
そんな顔見たら、苦しくなるじゃん。
ヒロキの想いは、100%彼女に向いてるんだね。
あたしが頑張ったところで、何もならない。