“運命の赤い糸”


あたしは更に下を向いた。

トモヤを呼びにきただけなのに。

なんでこんな思いしてるんだろう?


あたしがずっと黙ったままでいると、
ヒロキも何も言わなくなった。

ゴソゴソと鞄の中に何かを詰めているようだった。


怖くてヒロキの顔が見れない。


早くここから動かないと、サクラが来てしまうのに。


足が、動かない。

何か乗っているかのように、足が重くて動くことができなかった。




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