“運命の赤い糸”


そんなあたしを心配して、休み時間の度にトモヤとミユキとテルが来てくれた。


トモヤだって、ヒロキが転校して寂しいはず。

それなのに、あたしの心配をしてくれる。


どうしてトモヤはこんなに優しいんだろう?

トモヤの優しさが身に染みて、あたしは更に罪悪感に襲われた。


ヒロキだって、あたしと関わらなければ、転校せずに済んだかもしれない。

あたしだって、ヒロキを好きにならなければ、こんなにつらい思いをしなかったのかもしれない。


つらいよ…

苦しいよ…


あたしはヒロキが好きなだけなのに。

どうしてこんなに苦しいの?


これが………恋なの?

恋って、こんなに苦しいものなの?


分かんないよ…




< 54 / 201 >

この作品をシェア

pagetop