“運命の赤い糸”


「ヒロキな、サクラにずっと別れ話を持ちかけてたんだ」

「えっ…?」


別れ話?

ヒロキはもうサクラのこと好きじゃないってこと?

あんなにサクラを想ってたのに?

驚きを隠せないあたしに、トモヤは話を続けた。


「だけどサクラってプライド高いだろ?ヒロキから別れ話を持ち出したことに腹が立ったらしい。なかなか別れてはくれなかった」


なにそれ……

プライドが高いから?

ヒロキから別れ話を切り出したのが許せない?


勝手すぎるよ。

そんな理由でヒロキを縛るの?


「最終的には別れたけどな。
それでヒロキの転校だけど、サクラの父親は権力者らしくて、ヒロキに腹を立てたサクラが父親に頼んでヒロキを転校に追い込んだらしい」




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