“運命の赤い糸”


ありえない。

自分の元彼だよ?

そんな理由で転校させたの?


あたしのせいじゃないじゃん…

自分のせいじゃん…


あたしは体の奥底から怒りがわいてきた。


「じゃあ全部サクラが仕組んだことなの?」

「そうだな」


あたしの中でありえない程の怒りが渦巻いていた。

勝手すぎる。どこまでわがままなの?

仮にも好きだった人でしょ?

どうしてそんなことができるの?


それより、サクラの父親がありえない。

そんなことのために権力まで使って。

もしかしたらサクラがヒロキに腹を立てている理由を知らないのかもしれない。

それでもいくら娘のためだからって、転校にまで追いやるなんて。


理解できない。




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