“運命の赤い糸”
ある日の放課後、あたしはトモヤと2人で廊下にいた。
ミユキを待つ間、2人で壁にもたれかかった。
今日はミユキの好きな人を入れて、4人で遊ぶ約束をしていた。
ミユキはトイレでメイク直しをしている。
ミユキの想い人、テルとは同じクラスだけど、
あまり喋ったことがなく、あたしも楽しみだった。
「ナオってさ、好きな人いないの?」
たわいもない話をして笑ってる時に、トモヤが問いかけた。
「あたしー? いない…かなぁ。
いい人いなくてさぁ」
あたしは中学3年の時に彼氏と別れてから、全然恋をしていなかった。
だから、今恋に一直線のミユキを見てると、うらやましくも思う。
「そういうトモヤは? いないの?」
「俺? いねーよ。
俺も中学ん時彼女と別れてから、好きな人できてない」