“運命の赤い糸”
ヒロキの部屋は物が少なく、シンプルな部屋だった。
急な引っ越しで、あまり荷物を持ってこれなかったのだろうか?
ヒロキが腰を下ろした向かいにあたしも腰を下ろす。
「トモヤから…何聞いた?」
あたしと目を合わそうとせずに、ヒロキは問いかけた。
「ヒロキとサクラが別れたことと‥ヒロキの転校の理由……
あと…ヒロキがあたしを好きってこと…」
隠せれそうになくて、あたしは全てを話した。
「…そっか」
そっかって……それだけ?
何も言わないの?
「ねぇヒロキ……あたし…ヒロキが好きだよ…」
言ったあとに、恐る恐るヒロキの顔を見た。