“運命の赤い糸”
7.救世主
それからあたしは、全くヒロキと連絡を取らなかった。
ヒロキも気まずいのか、メールを送ってくることはなかった。
あたしの中で、ヒロキを思い出にしようと決めた。
サクラと付き合ってた時は、あんなに頑張ろうと思えたのに。
見たことのない彼女相手に、あたしがいくら頑張ったって、ヒロキはこっちを向きっこない。
遠く離れたあたしよりも、近くにいる彼女の方が絶対にいいはず。
トモヤやミユキの前でも、あたしはヒロキの話題を出さなかった。
ヒロキの名前が出ても、無理やり話題を変えた。