“運命の赤い糸”
ヒロキは、あたしをリビングに座らせると、お茶を持ってきて自分も座った。
あたしの前にお茶が出される。
あたしはそれを一口飲むと、ヒロキを見た。
相変わらずあたしと合わそうとしない目。
どうして合わせてくれないの?
その理由も知るために、あたしは口を開いた。
「ヒロキ…」
あたしが名前を呼ぶと、ヒロキはやっと目を合わせてくれた。
だけどすぐに逸らされる。
「あたし、ヒロキが好きだよ。ずっとずっと、ヒロキが好きなの。ヒロキがいないと、寂しいよ…」
あたしはまっすぐヒロキを見つめながら言った。
ヒロキは、あたしを見ると、切なそうな顔をした。
何かを言いかけて、やめる。
それを繰り返すヒロキ。