“運命の赤い糸”


ヒロキは、握りしめる手の力を一層強くして言った。


ヒロキ、

あたしヒロキがそばにいてくれたら

嫌がらせなんかに負けないよ。

ヒロキがあたしの全てだから。


あたしは自分からヒロキの唇にキスを落とした。

ヒロキが好きだから。

ヒロキが愛しいと思ったから。


あたしたちはまた抱き合って、キスをした。

お互いの気持ちを埋めていくかのようなキス。


そして、ヒロキの胸に顔を埋めた。

心地よい体温と、明らかに早い胸の鼓動が、あたしに伝わった。

ヒロキがそばにいる証。

ずっとずっと、離れたくない。




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