“運命の赤い糸”
ベンチに座ってふと前を見た。
「え? なんでっ……」
そこには、トモヤ、ミユキ、テルがいた。
「おかえり、ナオ」
笑顔の3人。
みんなの笑顔を見ると、なんだかホッとした。
「ヒロキから、電話あった。ナオ、良かったな」
あたしの頭を撫でながら、祝福の言葉をかけてくれるトモヤ。
「おめでとう」
「良かったな」
ミユキとテルも、笑いながら声をかけてくれた。
あたしは嬉しくて笑った。
あたし、ヒロキの彼女になれたんだね。
「ありがとう」
あたしが笑うと、みんなも笑う。
そんな些細なことが嬉しくてたまらない。
笑顔が溢れているそんな時間が、あたしはたまらなく幸せ。