【短】泳いでね、スー ②〜まだ終わらぬ震災の中で〜
そうなってくると、福留にある思いが芽生えてくる。
「いつまでも…ただで借りるわけには…。」
福留は、家賃、光熱費として封筒にお金を入れて大家さんに渡そうと決心するが…。
「もともと、空き家でね…。避難している方に使ってもらえないか?と、行政に言ったんだが…。」
と、大家さんは言葉を切った後、
「1軒だけでは、どうにもならないと…。だから、東北の方の為に使ってもらえて嬉しいんだ。」
と、続け、お金を受け取ろうとはしなかった。