おっさんと女子高生

夜中に彼女がお菓子を食べたいと言い出して、二人してコンビニにやって来た。

レジには、このコンビニで夜に働いているのをよくにーちゃんがいた。

彼女に会った日にレジをやってたのも、たしかこのにーちゃんだったと思う。

レジに大量にお菓子やらジュースやらを置いた後、にーちゃんは俺たちを交互に見て、その後にバーコードを読み取り始めた。

商品を袋に詰めている時、また俺たちの顔を確認するようにじっとみていた。

お金を払って、つりを受け取って、レジを去ろうとするとにーちゃんが意を決したかのように話しかけてきた。

「お二人、付き合ってるんですか」

「はぁっ?そんな―――
「いえ。妻です」

彼女が真顔でそう言うので、にーちゃんは本気にしたらしく目を皿にする。

「奥さん、若いですね。高校生でしょ?」
「えぇ、まあ。この人がどうしてもって言うものですから」

人妻風に話し出す彼女に、疑う様子もないにーちゃんは感嘆する。

「お、お子さんの予定は?」
「もちろん、励んでいますわ。……あら貴方、いつものドリンク買い忘れてるわよ」
「嬢ちゃん、冗談に聞こえてねぇ見たいだからそこまでにしておけ」
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