おっさんと女子高生

その夜、家を飛び出してコンビニに行った。

最初に声をかけてきた男の人に体を売るつもりだった。自暴自棄になっていた。私は世界で一番不幸な人間だと思った。

神様を信じるのも、笑うのももうやめていた。学校ではその癖がなかなか抜けなかったけど。

もう何があっても揺らがないようにしようと思った。

そこで会ったのがおっさんだった。コンビニの方に歩いてくるおっさんをみて、この人はダメだと思った。

あ、別に顔が悪いとか、そういう理由じゃないの。ただ、この人を私の我が儘に付き合わせたくなかった。優しい人なんだろうなって思ったから。

この人なら私の心の内を話せるかもしれない。そう思ったら勝手に行動してた。

ごめんね、おっさん。後悔してる。
< 81 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop