おっさんと女子高生

「何もわかってないのはお前だ!」

怒鳴った。すっと一瞬泣き声がとまって、しばらくしてまた泣き出した。彼女は腕と脚を使って必死に俺から逃げようとする。

「母ちゃんはなぁ、鼻の穴からスイカ出すぐれぇ辛い思いしてお前を産んだんだぞ!お前のために死ぬ気で頑張る覚悟はお前が腹ん中にいるときからできてんだよ!

大学が何だ!母ちゃんを馬鹿にすんなよ!行ってもいいっていってんなら素直に行くって言えよ!子供の分際で何遠慮してんだ!子供のお前がなんで家族の将来背負おうとしてんだ!」

「だから!私はお母さんの為を思って!少しでも楽にさせてあげたかったから!」

「母ちゃんからしたらそれが迷惑なんだよ!お前が母ちゃんと弟の幸せを願ってるように、母ちゃんと弟だってお前の幸せを願ってんだ。
大学に行きたいなら行かせてやる。生活が厳しくてもお前の幸せのためなら頑張れるから、だからお前の母ちゃんは大丈夫だって言ったんじゃねぇのか?」
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