バイオレンス・ダーリン!?
目を子供のようにキラキラと輝かせながら、今朝起こったアンビリーバブルな出来事を、身振り手振りで必死に伝えた。
絶滅危惧種の不良に出くわしたこと。
その不良にからまれたところを、謎のジャージ美人に救われたこと。
そしてそのジャージ美人を思うと、胸の高まりが収まらないこと。
それを聞いた辺りで、背もたれをまたぐようにして座っていた波月がそのままズザザッ! と勢いよく後退した。
某・台所の天敵のような素早く、気味の悪い身のこなし。波月の脂汗させ浮かべんばかりの狼狽に、慎吾はただ単に珍しがり、花那はぴくりとも動じない。
「ちょ、ちょっとそれ……」
「うん、そうなの。これって恋とか思わない?」