バイオレンス・ダーリン!?
珍しく弱い部分を見せる波月が可愛くて仕方ないのか、慎吾は先程よりも3割増しのアイドルスマイルで、背中に隠れる彼女を覗き込みつつ。
「波月って男らしくて格好いいって、昔、一部の女子に人気があったから。追い回されてちょっと大変だったよなー」
「ヒトの人生の汚点をぽややんと楽しそうに話すなっ!
……あ、あんたは違うよね? 違うよねってか違うと言え! 今すぐあたしに誓え!」
やっぱり波月ってどっかズレてて面白いなーなんて思いながら、花那は手をぱたぱたと振ってみせる。
「うん、ちがうちがう。百合じゃないって」
「ほんとに……?」