バイオレンス・ダーリン!?
なんつー強引な理論だ。所詮は不良。高度な理論展開は解せなかったとみえる。
ともかく、そんな『世界のすべては俺のモノ』的な考え方を押し付けられては非常に迷惑だ。
花那は言った。ことさら無邪気に微笑んで。
「ぜったい、いやです。願い下げです」
体格ばかり上回った男二人を前に、少しも怖がる様子を見せない。えらく胆の据わったお嬢さんである。
だが、腕力では敵わないのだと、もう少し思慮すべきであった。
「このアマ、人が下手に出りゃいい気になりやがって! おい、こいつを乗せろ」
「へっ、俺らに逆らったらどうなるか、思い知らせてやるぜ」