悪魔の熱情リブレット

「良いですね。アンドラスがうらやましい」

のほほんとした声が響いた。

「サリエル!?」

いつも音もなく現れる悪魔サリエル。

彼は笑みを崩さずに用件を言った。

「突然お邪魔してすみません。報告がありまして。アンドラス、地獄の王から招集がかかりました。今日からパンデモニウムにて宴が開かれるので出席するようにとのことです」

「うわー。マジで?行きたくないよ」

嫌悪感丸出しの声で言うも、サリエルには通用しない。

「王の招集ですから是が非でも連れて行きますよ」

「ねえ、ねえ、パンデモニウムって何?」

聞き慣れない単語に興味を示したティアナ。

毛布に包まりながらとことことサリエルに近寄る。

「パンデモニウムとは地獄にある悪魔達の神殿です」

「神様いないのに神殿…?」

「神殿というか魔殿だね」

アンドラスは椅子に座って足を組み、行きたくないと態度でアピール。


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