悪魔の熱情リブレット
次の瞬間、彼女は絶叫した。
「悪魔アンドラス…コロシテッ!!あいつらを全員、コロシテェー!!!!」
(違う…。ティアナを…私の娘を守って…)
すると突然、空気が鳴った。
切り裂くような鋭い音の後に、数人の男達の首が地に転げ落ちる。
「うわああ!!」
「な、なんだ!?」
途端に騒然となる広場。
――気に入ったよ。君の願いを叶えよう…
先程とは別の声が、彼女の頭の中に響いた。
――本当は正式な呼ばれ方じゃないから無視するところだけど、君の望みはとても魅力的だからね。特別だよ?
白い腕が炎の中に伸ばされ、娘の入った袋をすくい上げた。
「へえー、人間てやることえげつないよね。悪魔並み」