悪魔の熱情リブレット
「貴殿の話が本当だとすると、ゴモリーの体にティアナの魂が宿っているということか?」
「そうだ。そしておそらく、現在ティアナの体にはゴモリーの魂が入っているだろう」
マルコシアスの考えにサリエルが結論を出す。
「ようするに魂を入れ替えたってことですか?」
再び首を縦に振り肯定する黒い狼。
「ん?待てよ?じゃあ、さっきキスされてたのは…」
バシンが言い終わる前に、アンドラスは悲鳴のような声で大切な少女の名を叫んだ。
「ティアナーーーーー!!!!!!!」
テーブルに置いてあった仮面を引っ被り、彼は危機迫る形相でパンデモニウムから飛び出した。