悪魔の熱情リブレット

『悪魔の書』。

それは悪魔について詳しく記された書物で、地獄に住む悪魔のあらゆる特徴や性質、好みや呼び出し方などが細かく記載されている。

実は、老婆はこの書を使ってルシファーを呼び出した。

これはもともと地獄の王の所有物であったが、何百年も前に人間界で行方不明となっていたのだ。

どうやって占い女の手に渡ったのかは謎だが、とにかくルシファーはこの書物を老婆から盗み出し利用した。

ティアナの家の本棚に『悪魔の書』を紛れ込ませ、ティアナの母がそれを目にするよう仕向ける。

そのようなこと、彼には朝飯前だった。

そして、彼女は頭がカラスの悪魔の絵を見た。


こうして導火線はゆっくりと燃え縮み、ついに爆弾を爆発させたのだ。

アンドラスの登場である。


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