悪魔の熱情リブレット
ティアナと二人きりになったアンドラス。
彼はまず、彼女の唇の血を拭き取った。
次に胸を綺麗にしようとして、ふと手を止めた。
少女の体を見下ろし、ゆっくりと服に手をかける。
アンドラスは彼女の上半身を露出させ、花を愛でるように優しく傷口に口づけた。
「…すまない…」
再び、涙が零れる。
「すまない…ティアナ…」
破壊の瞳から溢れる懺悔の粒。
彼はきつくきつくティアナを抱きしめた。
「どうすればいいの!?僕は、まだティアナと…ここにいたい!!離れたくないんだ…ティアナ」
抜け殻は何も答えない。
一方通行の言葉。
「君は…僕のものなんだよ…?」
――ねえ、また笑ってよ
頬を撫でる。
――僕に微笑んで…
重く閉ざされた瞼。
――君を…生き返らせることが、できたなら…
「生き、返る…?」
その時、彼は思いついた。
「シルヴェスター…シルヴェスター!!!!!」