悪魔の熱情リブレット
聞こえた言葉が上手く理解できず、アウレリアは固まった。
そうしてる間に深く口づけられる。
「や、やめ…!」
嫌がる素振りを見せると声の主は楽しそうに笑った。
「抵抗したいならどうぞ。というか、してくれないと意味ないしね」
「いやぁ!助け…!」
叫ぼうとしたら指先で唇を押さえ付けられた。
「ちょっと、うるさいよ」
アウレリアは目尻に涙を浮かべた。
――逃げられない…!!
「静かに楽しもうね…」
全てが終わった時、彼女は聞いた。
――シャッテンブルクにおいで…
(シャッ…テン、ブルク…?)
どこかで聞いたことがある名前だと思いつつ、アウレリアは意識を手放したのだった。