悪魔の熱情リブレット
第二幕
悪魔によって一夜で無人の町となったシャッテンブルク。
その後、この町を襲った悲劇について何も知らない旅人や商人が、シャッテンブルクに足を踏み入れて二度と帰らないという事件が続いた。
そのため、他の町の人々はそこを「呪われた町」として恐れるようになった。
「シャッテンブルクには悪魔が住んでるんだ」
誰かが零した一言。
これは噂となってすぐさま広まった。
そして、悪魔見たさにわざと町に行こうとする者や悪魔退治をすると言い張る勇者を生み出した。
しかし、結局誰一人としてシャッテンブルクから戻って来る人間はいなかった。
皆、吸い寄せられて消えていく。
人々は知らない。
そんな恐怖の町シャッテンブルクで生きた一人の少女の人生を。