悪魔の熱情リブレット
「あ、やっと着いた~!」
ティアナは嬉しくて仕方ないご様子。
遅れてシルヴェスターも到着する。
「はしゃぎ過ぎて落ちないで下さいね。結構高いですから」
シルヴェスターの注意を聞きながら眺めを楽しむ。
「うわー!絶景だね!」
柵から身を乗り出すティアナ。
「危険です!ティアナ様!」
ここは木の柵があるだけで吹きさらしだ。
その木の柵も高さはティアナの肩くらいだから危険極まりない。
落ちようと思えば簡単なのだ。
いちいち自分を気にするシルヴェスターに彼女は苦笑した。
「心配性だよね。シルシルは」
「落ちないよ」と笑いながら彼女は遠くを見つめた。
たまに思うこと。
――この町の外には何があるんだろう…