キミがいればいい
「何だよ」
呆れた口調で父に言った。
父である
花沢 清郷(せいごう)
は、もちろん書道家で口うるさい男だった。

「遅かったじゃないか」

「そんな遅くなってねぇだろ。
3分過ぎだだけだろ。」
清郷は1秒おくれても、
何だかんだ文句を言ってくる。
そんな父に、春隆いい加減、
呆々していた。

そこに、本家の執事である
坂田 憲人(けんと)
50歳がやってきた。
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