キミがいればいい
「おぼっちゃま、
お帰りなさいませ。
お荷物をお持ちします。」

その言葉に、
清郷がすぐさま割り込んで来た。

「おい、坂田。
こいつをあんまりあまやかさないでくれ。
こいつは、
花沢の伝統を受け継ごうともしないで、
サッカーなどをして遊んでいるのだから」

春隆はすぐに反論した。

「遊んでなんかいねぇよ。
俺はサッカーがすきなんだ。
だからサッカーをしている。その何が悪い
俺は甘やかさる気なんかない。
毎日の送り迎えもしてほしくない。
おぼっちゃまとも呼ばれたくねぇんだよ。
ましてや、
書道なんてする気もない」
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