キミがいればいい
琴見は4歳のころから書道一筋。
この学校に入ったのは、
書道の特待生としてだった。

聖風寺学園が見えてくると、
急にドキドキしてきた。
自分と同じ制服の生徒が見え始め、緊張は高潮に達する。

自転車を駐輪場に置いてふと正門を見ると、
黒く光った傷1つない大きな
リムジンが止まっているのに気づいた。

「こんな所にリムジン?」

不思議に思った琴見は、
遠くにある正門のリムジンを見つめた。
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